AIを使い始めるとき、最初に決めるべきは「どの道具を使うか」ではなく「何を入れてよいか」。ルールがないのは悪いことではない。今日決めればいい。
信号機ルール(たたき台)
| 区分 | 例 | 扱い |
|---|---|---|
| 青 | 公募要領、統計、公開されている業界情報、自組織のチラシ・告知文の文案、一般的な質問 | 無料版でもOK |
| 黄 | 業種・規模だけにした相談内容、事業計画の骨子、社名や個人名を伏せた議事録 | 有料版で「学習に使わない」設定を確認してから |
| 赤 | 決算書・申告書、個人名・住所・電話番号、借入や取引の状況、マイナンバー、健康情報 | 組織契約とルール整備が済むまで入れない |
あわせて決めておく5つのこと
- 使ってよいサービスとプラン(個人の無料アカウントで業務をしない、など)
- 学習利用の設定(有料版でも「学習に使わない」設定を全員が確認する)
- 出力の確認責任(AIの回答は必ず人が確認し、出典を開く)
- 送信・公開は人が押す(AIエージェントに任せても、外に出る操作は人が承認する)
- 困ったときの相談先(入れてしまった、漏れたかもしれない、をすぐ言える窓口)
よくある落とし穴
👍👎ボタン
個人アカウントのGemini Notebookで評価ボタンを押すと、その会話と資料が人の確認に回り、最長3年保存される。業務の会話では押さない。
低価格プラン
ChatGPTの無料版・Goは、初期設定で入力が学習対象。設定を変えるか、業務では使わない。
鍵の管理
AIを使うための鍵(APIキー・パスワード)を資料やチャットに書かない。講師自身、鍵の漏えいで約6万8千円の不正請求を受けた。
便利さと事故は、同じ入口から来る
AIエージェントは自分で動く分、「頼んでいない相手にメールを送る」「見せるべきでない情報にアクセスする」といった権限のはみ出しが起きやすい。任せる範囲と、人が止める場所(ガードレール)を先に決める。
この表は組織のルール作りのたたき台として自由に使えます。PDF版をダウンロードして、自組織の言葉に直してお使いください。