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A3Claude Code

AIエージェント入門:Claude Code と Claude(旧Cowork)

スキル化と自動化を担うAIエージェントの機能と、各社の勢力図

更新日:2026-10-03(2026年10月時点の情報)|HUMAC 伊藤晴通

対象ツール:Claude Codeこの資料は、Claude と Claude Code を中心に説明します。実習・合宿で使うのはClaude Codeです。OpenAI や Google などのエージェントは、動向として紹介しています(画面・設定は、それぞれ異なります)。対象の方:開発者ではない方(経営者・事務・現場の担当者)。プログラミングは不要です。コードは書かず、AIエージェントに頼んで、自分の業務アプリをつくるところまでを、順に進めます(ターミナルの黒い画面は、使わない形で書いています)。
AIエージェントとは

「質問に答える辞書」ではなく、目的を伝えると、自分で手順を考え、調べ、資料を読み、書類を作り、結果を報告してくる「任せられる部下」。人の役割は「作業する人」から「任せて、確認し、承認する人」に変わる。

Claude の2つのエージェント

Claude(旧 Claude Cowork)

事務職・非エンジニア向け画面で操作

Claudeのデスクトップアプリの中で使う。黒い画面(ターミナル)は不要。フォルダを指定して「この資料を整理して報告書にして」と頼むだけ。2026年9月時点で、Web・スマホからも使える。

Claude Code(クロード・コード)

本格派AIエージェントの先頭

もともとはプログラマー向け。ファイル操作・手順の実行・外部ツール連携まで何でもできる。業務手順を「スキル」として覚えさせる考え方を広めた。

2026年9月16日:Cowork とチャットがひとつの「Claude」に統合

以前は「チャット」と「Cowork(作業用)」を使い分ける必要があったが、統合後はClaudeが依頼の大きさを見て自動で判断する。スキル・コネクター・定期実行・ファイル操作は、ふつうの会話の中で使える。Pro・Maxプランから数週間かけて順次、Team・Freeは後日。あわせて Claude Docs・Claude Slides(ベータ)も登場。

どちらもClaudeの有料版(Pro 以上)で使える。まずは Claude の会話でスキルを作り、物足りなくなったら Claude Code へ進むのが近道。

2026年秋の新しい動き:エージェントが「常時稼働」になった

2026年9月末〜10月、3社がそろって「PCを閉じても、クラウドで働き続けるエージェント」を出した。質問したら答えるAIから、こちらが寝ている間も仕事を進めるAIへ。

会社名前中身使えるプラン(2026年10月時点)確認
OpenAIdots(ドッツ)自分専用のクラウドPCとブラウザを持ち、ChatGPT・Slack・Teams・電話で話しかけられる。メールやGoogleドライブなどとつないで、会話の合間も作業を進める。判断が要るときだけ連絡してくる。2026年9月29日発表ChatGPT Pro(100・200・500ドル)、Business Premium、Enterprise(管理者が有効化)。無料・Go・Plusは対象外。段階的に提供中公式で確認
GoogleGemini Spark(スパーク)Gmail・カレンダー・ドキュメントを見ながら、クラウドで動き続ける個人向けエージェント。Windows版Geminiからも作業を任せられるGoogle AI Ultra向けと報じられている公式は言及のみ、詳細は報道
AnthropicClaude(旧Cowork)10月6日から、ProとMax(Team・Enterpriseも)の新しいタスクは、すべてクラウドで実行。設定の「自分のコンピュータのみ」は廃止。すでに始めたタスクは、そのままPro・Max・Team・Enterprise公式で確認
常時稼働ほど、「関所」が大事になる

3社とも、安全のために「読むだけ・下書きまで」「人の許可が要る操作」を設けている。それでも、自分の知らないうちにエージェントが動くようになるため、何を任せ、どこで止めるかを自分で決めておくことが前よりも重要になる(→ E2 ハーネス)。

機能表:何ができて、仕事ではどう使えるか

機能ひとことで事務・総務・営業の仕事ならClaude
(旧Cowork)
Code
ファイルを読む・作る指定したフォルダの資料を読み、Word・Excel・PDFなどの成果物を作って保存する取引先から届いた見積書PDFを読み、比較表(Excel)と確認メール(Word)を作る○○
スキル業務手順書をAIに覚えさせる。「あれやって」の一言で同じ手順・同じ品質で仕上がる「月次の請求チェックをやって」で、不備の一覧・修正依頼文・集計表の3点が下書きで出る○○
スキルをAIと作る「この仕事をスキルにしたい」と話しかけると、手順書そのものをAIが書き起こすベテランのやり方を言葉にして残す(引き継ぎ・属人化の解消)○○
定期実行決まった時間に自動で動く。クラウドで動くので、PCを閉じていても実行される(2026年10月6日から、ProとMaxの新しいタスクはすべてクラウド実行)毎週月曜の朝に、先週の問い合わせの要約と未対応の一覧を下書きしておく○○
コネクター(外部ツール連携)Gmail・カレンダー・Googleドライブ・Slackなどとつなぐ(MCPという共通規格)メールの問い合わせを読んで返信の下書きを作る(送信は人が押す)○○
プラグインスキルや連携をまとめたセット。一度作れば職場で配れる「経理チェックセット」を全社員で共有○○
分身(サブエージェント)大きな仕事を、調べ係・まとめ係・チェック係に分けて並行して進める複数の取引先の見積を同時に比較する△○
プログラム・アプリ作成集計の仕組みや小さな業務アプリまで作れる案件台帳の集計表、社内向け検索ページ△○
人の承認(ガードレール)危ない操作の前に止まって確認を求める。任せる範囲を設定できる「送信ボタンは人が押す」を仕組みで守る○○

自動化までの4段階(例:月次の請求チェック)

学ぶGemini Notebookに取引条件や社内ルールを入れ、根拠付きで答えさせる(RAGの体験)
型にする「①不備の一覧 ②修正依頼文 ③集計表」と手順を言葉にする(→ F1)
スキル化Claudeに手順をスキルとして覚えさせる。以後は一言で3点が下書きで出る
自動化「PDFを置いたら」「毎週月曜」で自動実行。人は確認して送信ボタンだけ押す
講師(伊藤)自身の運用例
  • 毎月の請求書業務:「請求書業務やって」の一言で、金額の照合から請求書作成・メール下書きまで。送信は自分で押す。
  • 毎朝、予定とやるべきことのまとめが自動で届く。
  • どちらも最初は「毎回AIに頼んでいたこと」。それを手順書にし、スキルにし、最後に自動化した。

各社の勢力図:Claude Code が先頭、OpenAI・Google が猛追

会社エージェント開発者の利用率(2026年5〜7月)状況
AnthropicClaude Code/Claude(旧Cowork)39%(米国47%)先頭。スキルの考え方を広めた
OpenAICodex(コーデックス)16%1月の3%から約5倍に急伸。週500万人以上が利用
GoogleAntigravity(アンチグラビティ)ほか6%知名度は急上昇(47%)。Gemini Notebookとの連携も進む

数字はプロの開発者1.5万人超への調査(JetBrains、2026年5〜7月)。事務職の利用率ではない。9月末にOpenAIの dots が出たので、次の調査では変わる可能性がある。

製品名より「考え方」を身につける

競争の軸は「どのAIが賢いか」から「どのAIエージェントが仕事を任せられるか」に移った。大事なのは「業務手順を言葉にしてAIに覚えさせる力」。これさえあれば、どの会社が伸びても乗り換えられる。