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E5Claude Code

SupabaseとCloudflare:AIエージェントで作ったものの置き場所

いつ必要になるか、無料枠と落とし穴(一時停止)、RLS、AIとつなぐときの注意(MCP)、公開前の確認とDNSの扱い

更新日:2026-10-03(2026年10月時点の情報)|HUMAC 伊藤晴通

対象ツール:Claude Code考え方は、どのAIエージェントにも共通です。ただし、ファイル名・画面・設定・コマンドは、Claude Code(Claudeのデスクトップアプリの「Code」タブ)の場合です。ほかのAIエージェントでは、読み替えが必要です。対象の方:開発者ではない方(経営者・事務・現場の担当者)。プログラミングは不要です。コードは書かず、AIエージェントに頼んで、自分の業務アプリをつくるところまでを、順に進めます(ターミナルの黒い画面は、使わない形で書いています)。
AIエージェントで「動くもの」を作ると、置き場所が要る

AIエージェントに、台帳アプリや予約の仕組みを作ってもらうと、必ず「データをどこに置くか」「どうやって公開するか」が問題になる。その定番の置き場所が、Supabase(スーパベース)とCloudflare(クラウドフレア)。

たとえるなら、Supabase=「倉庫と受付」(データをしまい、ログインを受け付ける)、Cloudflare=「店舗の入口と看板」(世界に公開し、配信する)。どちらも、無料から始められる。

1. いつ、必要になるのか

作りたいもの必要なもの
自分のパソコンの中だけで使う集計・資料づくりどちらも不要(E1のフォルダと、E4の保存で足りる)
ホームページ・案内ページ(見せるだけ)Cloudflare(公開と配信)
台帳・予約・顧客管理(データを貯めて、複数人で使う)Supabase(データ)+ Cloudflare(公開)
ログインして使う社内アプリSupabase(ログインとデータ)+ Cloudflare(公開)
AIの鍵(APIキー)を、安全にしまいたいSupabase の Vault(→ E6)

2. それぞれ、何ができるのか

Supabase:データの置き場所

機能ひとことで
データベース表の形でデータをしまう(PostgreSQL)。台帳・顧客・売上など
ログイン(Auth)メールアドレスなどでのログインを受け付ける
ファイル保存(Storage)写真やPDFをしまう
Edge Functions小さなサーバー処理(決まったときに動くプログラム)
Vault鍵・パスワードを、暗号化してしまう(→ E6)

Cloudflare:公開と配信の置き場所

機能ひとことで
Workers小さなプログラムや、ページを、世界中から高速に配信する。Cloudflare が、新しいプロジェクトに最初に勧める基盤(公式)
Pagesホームページなどの「出来上がったファイル」を公開する。引き続き使えるが、新規はWorkersから始めるのが公式の推奨
保存先(KV・D1・R2)KV=キーと値の保存、D1=軽いSQLデータベース、R2=ファイル保存
Secrets鍵を、使う場所に直接しまう。保存後は、値を画面で見られない(→ E6)
ドメイン・DNSホームページのアドレスと、メールの宛先を、決める設定
Access自作のWebアプリに、ログインの関所を付ける仕組み(条件は公式で確認)

3. 無料枠と、落とし穴(2026年10月時点・公式)

無料枠落とし穴
Supabaseプロジェクト2つまで/データベース500MB/ファイル1GB/月間利用者5万人/Edge Functions 月50万回1週間アクセスがないと、自動で一時停止する。止まると、そのプロジェクトのデータにも、鍵にも届かない。有料(Pro)は月25ドルから
Cloudflare Workers1日10万リクエスト/1回の処理のCPU時間10ミリ秒/1回のサブリクエスト50まで人気が出ると、1日10万を超えて止まる。重い処理は、無料枠に収まらない
Cloudflare Pagesビルド月500回/プロジェクト100/ファイル2万個まで(1つ25MiBまで)新規はWorkersが推奨(公式)
Supabaseの「一時停止」に注意

無料のプロジェクトは、1週間まったく使われないと止まる。試作のうちは問題ないが、本番で毎日使うものは、止まると業務が止まる。長く使うものは、有料プランにするか、止まっても困らない作りにする。鍵の置き場所に使う場合は、特に注意(→ E6)。

4. 最初の一歩:AIエージェントに頼む

アカウントを作り(どちらも無料)、最初は「試作用」のプロジェクトで練習する。本番のデータは、入れない。

〔作りたいもの:例「お客様の予約台帳」〕を、Supabase にデータを置いて、Cloudflare で公開する形で作りたいです。 いきなり作らず、先に私に質問してください(誰が使うか、何人か、個人情報を扱うか、ログインは要るか)。 そのうえで、①必要な表、②ログインの有無、③置き場所の構成を、図と短い説明で提案してください。私が確認してから、作り始めてください。 条件:Supabase の表には、必ず「行ごとのアクセス制限(RLS)」を付けてください。鍵は、チャットにもファイルにも書かないでください。

5. 安全に使う:AIが作ったアプリで、いちばん多い事故

Supabase:「RLS」を必ず付ける

Supabaseは、データベースを、インターネット経由のAPIとして公開する仕組み。そのため、公式が次のように警告している:「行ごとのアクセス制限(RLS)が無い表は、権限を持つ誰でも、読み書きできる」。AIが作った表に、RLSが付いていないと、お客様のデータが、誰にでも見える・書き換えられる状態になる。

鍵の種類使う場所ルール
公開用の鍵(publishable/anon)ブラウザ・スマホのアプリ見えても大丈夫な、最小限の権限。RLSで守られていることが前提
秘密の鍵(secret/service_role)サーバー側だけRLSを無視して、すべてを操作できる。ブラウザやスマホに、絶対に出さない(公式)
この Supabase のプロジェクトを点検してください。①RLS が無効なテーブルを一覧にしてください ②各テーブルに、誰が何をできるかのポリシーがあるか ③秘密の鍵(service_role)が、ブラウザ側のコードや公開ファイルに入っていないか。結果を表で報告し、直す前に、私の確認を取ってください。値(鍵そのもの)は、表示しないでください。

AIとSupabaseをつなぐとき(MCP)

Supabase の公式は、AIをデータベースにつなぐ危険性を、はっきり書いている。お客様が入力した文章の中に、悪意のある命令が紛れていると、AIがそれに従って、データを読み出したり、消したりしかねない(プロンプトインジェクション)。公式の推奨は次のとおり。

AIの画面に、鍵や個人情報が出ると、会話の記録に残る

AIに「データを見せて」と頼んで、表の中身(個人情報や鍵)が表示されると、それは会話の記録に残り、モデルの提供会社にも送られる。本番のデータや鍵は、AIに表示させない(赤の情報。D1)。講師は、鍵を表示させた事故の教訓から、「鍵は見ない・表示させない」をルールにしている(→ E2、E6)。

Cloudflare:公開前の確認と、DNSの扱い

6. どちらを使うか、迷ったら

Q1 データを貯める?はい → Supabase。いいえ → Q2へ
Q2 公開する?はい → Cloudflare(新規は Workers から)
Q3 ログインが要る?はい → Supabase の Auth、または Cloudflare Access
Q4 個人情報を扱う?はい → RLS必須。本番は有料プランも検討。まずD1

7. はじめての日のチェックリスト

☐確認すること
☐作りたいものに、データベース・公開が本当に必要か、先にAIに質問してもらった
☐試作用のプロジェクトで始め、本番データは入れていない
☐すべての表に、RLS が付いている(AIに点検してもらった)
☐秘密の鍵が、ブラウザ側・公開ファイル・チャットに出ていない
☐AIをSupabaseにつなぐときは、試作用・読み取り専用・承認あり
☐公開は、プレビューで確認してから、人が押した
☐無料枠の上限と、「一時停止」の条件を、理解した
☐鍵の置き場所を決めた(→ E6)

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