AIの答えの質は「賢いAIか」より「何を読ませたか」で決まる
どんなに賢いAIでも、あなたの組織の規程・地域の事情・最新の公募要領は知らない。データを整えた人が、AIを使いこなす。ChatGPTでもGeminiでもClaudeでも、これは同じ。
データ管理の5つの型
集めるAIに読ませたい資料を決める
置く決まった場所に、決まった分け方で
名付ける日付・種類・版がわかる名前
色を付ける信号機で、AIに入れてよいか
更新する古い版を入れ替える日を決める
1. 集める:まず「繰り返し見に行く資料」から
- 毎回探しに行く資料(公募要領・マニュアル・規程・様式)
- 毎回同じ説明をしている内容(よくある質問と答え)
- ベテランの頭の中にしかない判断基準 → 言葉にして文書化する(これ自体がAI活用の最大の成果になる)
2. 置く:フォルダは「業務」で分ける
📁 補助金
📁 持続化補助金_第20回
公募要領_2026-05-27.pdf
よくある質問_2026-06.pdf
様式一式/
📁 ものづくり補助金_第◯回
📁 経営支援
📁 よくある質問
📁 業種別資料
📁 地域データ
統計・観光・商圏
このフォルダ構成が、そのまま Gemini Notebook の「ノートブック」の単位や、AIエージェントの「スキル」が参照する場所になる。
3. 名付ける:日付と版を必ず入れる
| 悪い例 | 良い例 | 理由 |
|---|---|---|
| 公募要領.pdf | 持続化_公募要領_第20回_2026-05-27.pdf | AIも人も、どれが最新か判断できる |
| 最新版(修正)2.docx | FAQ_経営相談_v3_2026-09.docx | 「最新」は時間が経つと嘘になる |
4. 色を付ける:信号機ルール
公開情報 匿名化した相談内容 個人情報・決算書など。詳しくは D1。
5. 更新する:古い資料はAIを間違えさせる
- 公募が新しくなったら、ノートブックの資料を差し替える(古い版は削除か「旧版」フォルダへ)
- 更新日を決める(例:毎月第1月曜に見直す)。これ自体をAIエージェントに自動化させることもできる
道具ごとの「データの持たせ方」
| 道具 | データの持たせ方 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| Gemini Notebook | ノートブックに資料を登録(RAG) | 資料を根拠に質問に答える・要約する・共有する |
| ChatGPT/Claude のプロジェクト | プロジェクトに指示文と資料を置く | 毎回同じ前提で相談する(スキルの手前の「型」) |
| Claude(旧Cowork)/Claude Code | フォルダを指定し、スキル(手順書)に資料の場所を書く | 資料を読んで書類を作り、保存し、次に渡す(自動化) |
| Deep Research | データを持たせるのではなく、Webから集めてくる | 集めた結果を、上の道具に入れて使う(→ B3) |
データ整備は「AIのため」だけではない
資料の置き場所と名前が揃うと、人の引き継ぎも楽になる。属人化の解消、新人教育、異動への備え――AI活用の準備は、そのまま組織の足腰を強くする。